マジで?コレどうすんだ?

まったくのド素人が小屋らしきものを作ってみた

【前編】セルフビルダー失格の烙印を押された日【前編】

ラグビー日本スピッツ代表の補欠のリザーブの司令塔といえばチロル。
伝統の赤白ジャージ(ブレイブブロッサムズ)を着て、カメムシの悪質タックルにより脳震盪中チロル。マネージャーの魔法のやかん待ち。


さて、ラグビー日本代表大躍進の余韻も冷めやらない今日この頃。


少し前に執り行なわれた薪ストーブ設置委員会の議事録を公開。


薪ストーブ設置の工程としては、
煙突の目処がなんとなくついたので、次に炉台(薪ストーブを置く床)を作りましょうそうしましょう。
フローリングと炉台の切り替えに、

こんな感じでカットした赤松材を黒く塗装して、

ここまではとっくにやってあるのだよ、君ぃ。


んで、

不燃材としてのケイカル板を敷いて、

こんな感じでタイルを並べる算段。


THE 完璧。


ちなみにあの炉台の下の床部分は根太を倍(455mmピッチの間にもう一本)入れてある。


マジかあ。
どこの天才が考え出したんだろう。


ところがですよ?その天才ったらね、

こんな感じの現場なので、

煙突取り付け作業中、
あの黒く塗った見切りが邪魔だからとあんなトコに立て掛けておいて、

もうお分かりですね?
まんまと倒して大事な部分が欠けやがりました。


ムッキーーーーーーーヽ(`Д´)ノ(マジ発狂)


今日炉台やるって言ってんのに、また材をカットし直して、そんでまた黒く塗装して乾燥待ちから?


ええい!冗談ではない。


何もなかったコトにしてこっそり置いてみたら、

げ。
すげえ目立つじゃねえか…。
んもう。
カットし直すしかねえのか…。

なーんてオレが言うわけないよねー。やだー。


マジックで塗ったらなんか直ったので、(まさにマジック!)

ボンドつけて、

フロアタッカーで、

打ち付けてやったのさ。
もうあんな欠けたのなんて知らない見えない気にしない。
超気が向いたらパテで埋めて塗るよ。超気が向いたらね。


んで、さっさと先に進みたいオレは、

余ってる根太ボンドを使い切る勢いで、

炉台の床全面に塗って、

ケイカルを置き、

タッカーで固定。

こんな感じ。
上からタイルだの薪ストーブだの重量がかかるんだから、ここはコレでいいだろうと言うセルフビルダーとしてのハンダン。


んで、タイル貼るときも目地がいるので、

こんな便利なモノで、

こうだ!


よおし。いいぞ!


そんじゃいよいよタイルを貼っていきましょう!っと。


その前に…


今更ながらの大前提として、


セルフビルダーとは
業者に依頼せず自らの力で何か(主に家とか小屋とか)を作る人
と、勝手に定義したとして、


チロル工務店(親方:ヨメ 現場監督:チロたん 下っ端:オレ の総勢3名)はセルフビルドをそれなりにやってきたと思うんだ。


だからセルフビルドからかけ離れたブログに成り下がった今でもまだ「セルフビルド・カテゴリ」に図々しく居させてもらってるんだし。


そして、セルフビルダーと言えば必ず通る道がセメントを扱う作業(モルタル作り)だとオレは思うんだよ。


ここで、簡単に用語を整理しておくと、

セメント:モルタルやコンクリートを作るための素材(グレーの粉的な)

モルタル:セメントに砂を混ぜたもの。水と混和して基礎やレンガの目地などに使用

コンクリート:モルタルにさらに砂利を混ぜたもの。強度が出るのでビルとか道路とかに使用。

こんな感じ。たぶん。


なぜセルフビルダーが必ず通る道なのかと言うと、
小屋でも家でも最初に作り始める時は必ず基礎から作り始めるから。


その際にセルフビルダーらはモルタルを作って基礎を作るコトが多い。


だからセルフビルダーたるもの
モルタル練るくらいは指先ひとつでダウンさ!
くらいでなくてはならない。


笑顔で施工不良をモットーとする我がチロル工務店。

これまでに、半年かけて物置小屋を一棟。


そこからさらに一年半かけてメインベースを一棟作ってきました。


今、思い出してみても信じられねえ。


さあ、今からもう一回作ってみよう!
って言われたら世界を敵にまわしても断る。


これまでの人生でインパクトドライバーすら一度も触ったコトがない夫婦二人が、これを作ったとか奇跡すぎる。


んが、
そのセルフビルダーたるものモルタルは指先ひとつでダウン!ってのがね、ここだけの話にしておいて欲しいんだけど、
実はオレやったコトないの…


最初の物置小屋んトキは、

▲「死刑 THE サトシ」がまだ「DIY師匠」とか呼ばれてた頃。
この後めっきり手伝いに来なくなったので最初の死刑が確定した。(現在執行待ち)


地面に穴掘って砕石を敷いて

ガーデニングトントンとか言う可愛い名前の要するにタコと呼ばれるモノで、ガンガン上から叩きまくって、

その上に沓石と呼ばれる基礎を並べてそれを基礎としたんだよ。


本当ならここで、穴掘って砕石敷いたらモルタルを流し込んで沓石を固定するんだろうけど、何も知らないオレら夫婦は、こんトキのDIY師匠(現 死刑 THE サトシ)と呼ばれる手抜きの天才の指導のもとモルタル工程すっ飛ばしたんだよ…


確かにモルタル流してから平行を見るとか壮絶な大惨事になりかねない工程だと思われたしねー。やだー。


完成から3年、今んトコ何ら問題はおきていません。


むしろ物置小屋なんて雨漏りもしねえし、外壁のキシラデコール(水性)も色褪せてないし、作ったオレらが驚いてる。


この先どうなるかなんて今考えたって仕方ない。
どうにかなってから考えるよ。
セルフビルドと書いて自己責任と読むんだし。


んで、
メインベースの方はと言うと、ご存知メインベースはデカいウッドデッキの上に建ってるので、基礎はウッドデッキってコトになるんだけど、

よくあんな場所にウッドデッキ作ったなあ…
あ。
オレが作ったみたいに言ってるけど、ウッドデッキは土地を売ってくれた地主さんの友達の引退した大工さんに格安でやってもらったんだった。
あぶねえあぶねえ。
勝手にチロル工務店の手柄にするトコだった。
ウチら夫婦二人であんな場所にウッドデッキを作るなんて100年かかっても無理ゲー中の無理ゲー。

もちろんウチらも手伝ったけど、ウチらは大工さんの指示を受けてその作業を手伝っただけ。

▲親方と現場監督が穴掘りの打ち合わせ中のフリ。

2m近いボイド管と呼ばれる筒を土中に埋め込むんだけど、そのための穴掘りが…。

普段の仕事が肉体労働じゃないので、オレが筋肉痛になってるんじゃなくて、筋肉痛にオレがくっついてるんじゃないかってくらい主従逆転の様相。
それでも外でヘトヘトになるまで体を動かすってのはとってもいいもんだ。

ウッドデッキは、さすがプロは仕事が早いぜ!ってくらいどんどん進んで、

ボイド管埋め込まれたあくる日にはコンクリート(モルタルじゃなくて)が流し込まれてた。

デッキの上に建物を建てると初めから計画を話していたので、こんな感じに丈夫な基礎を作ってもらった。

あとは、大工さんの指示通りに、

みんなで(総勢4名+チロたん)でビスを死ぬほど打ってデッキを完成させたのち、

その上に一年半かけてメインベースを作った。

素晴らしすぎる。2度とゴメンだけど。


と、まあ
どんなに過去の栄光を振り返ってみても、
オレはモルタルを練ったコトがないし、僕にはピアノがないし、君に聞かせる腕もない。


てめえ、モルタルも練ったコトないくせに、
セルフビルダーを名乗るのはいかがなものか?と。


他のセルフビルダーさんみたいに
「モルタル練ると腰が痛くて死にそうだよねー。やだー!」
って、オレだって言ってみたい。


そこに願ってもないチャンス到来。あらわになった背中にムーンライト。
薪ストーブの炉台(ストーブを載せる床)に

耐火セメントを使ってみるんだよ。


ウチの炉台はタイルを使いたいので、この耐火セメントを接着剤としてタイルを貼り合わせていくって次第の所存。


300度にもなる薪ストーブの下の床なんだしそこはやっぱ耐火セメントよねー!と思いついたからやってみたかったんだよ。


天才かよ。


まずは
(セルフビルダーとして内緒にしておきたい)モルタル練ったコトないけど、珪藻土の壁で左官っぽいコトはやってるので、

そんトキに使った道具を引っ張り出してきて、
タイル貼りのための講習を受ける。

講師は「タイルの本間さん」

マジか。なんて言う手際のよさ。そして経験からくるタイルの置き方の見事さ。


でも講習を受けたおかげで(たった一度YouTubeを見ただけ)
なんだかイケそうな気がする〜。あると思います!
なオレは、早速、

ほう。
耐火セメント一袋に水900mlね?


オレはシャービック作るトキにも牛乳400mlを絶対に遵守するオトコだからな。

任せとけ。シャービックみてえなもんだろ?
この2019年夏どれだけシャービック作ってきたと思ってんだ。(およそ6回)
粉と水を練るとか、指先ひとつだわ。

ちゃんと900ml水を正確に測って用意。


んが!!


実際に練り始めてみたらあああああ!
全然水足りねえじゃねえかああああああああああああああああああああ。


安西先生!なんかもう固まり始めてる気もします!


もう900mlなんてガン無視で上からどんどん水を足す。
ファビョってるので写真なんかねえ!


その耐火セメントをある程度の硬さ(タイルの本間さんの映像でみた感じ)に練って、

多少濡れた雑巾で多少湿らせたケイカルの上に塗ったら、
とんでもないスピードで水気がなくなる。


うわあああああああああああああああああ。
ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、


ダメだっぺ!それ絶対ダメだっぺ!


光速で、セメント撤去作業。
急げ!このド素人!

もうね…セメントじゃなくて砂みたーい。やだー。

もうちょい細かく砕いてふるいにかけたら、袋に戻してもう一度最初から練り直せるんじゃねえか?

さ、オレは何もしてないし、何も起こってない、と。

ふう。びっくりした。


マジか。


全然水が足りなかったんだな。
そしてケイカル側にも水分が足りてねえんだわ。


そういえばどっかでレンガとか沓石とかをセメントで接着するなら先に水に浸しておけって読んだことあるな。
もっとビシャビシャにするくらい湿らせねえと。
ケイカルってとんでもなく吸水性あるのね。多い日でも安心かよこのやろう。


この時点でもう夕方だったが、珍しくこの日の作業をこのままで終わってたまるか!なオレは、そのまま近くのコメリにダッシュして、

新たに耐火セメントを追加購入の儀。
アンド
セメント練るためのトロ船と呼ばれるセメントを練る容器(欲しかった)と、

セメントを練る鍬をその場の思いつきで追加購入。(増税前駆け込み的な方向)


この時点でもう薄暗いけど、やるといったらやる。

さっきセメント自体も全然足りなかったので、さっきより少し多めにセメント出して、水を足しながら今度は水分多めに練る(急いで作業すべきトコなので写真なし)
ケイカル側も、

ビチャビチャに濡らして、(でも吸い込むスピードも早え…)

耐火セメント塗って、

タイルを次々に貼っていく。

あたりはもう真っ暗になってきてるけど、この日はチロたんと親方なしで一人の作業だから、次に親方たちが来た時に「お!進んだな?」って言われたいじゃない。

なんの為に目地スペーサーがあるのかわからないほど不正確な十字。
なんのつもりだよ。死ねばいいのに。
そんな目地のコトなんか構ってられないほど時間的な余裕がない。

どうにか最後まで貼って、

片付けのトキにはもうすっかり夜。

ひとり泣きながら道具を洗って、魂抜けてこの日の作業終了。
(この日は実は煙突もひとりで固定した日です)


あとは硬化するのを待って目地を入れる方向。
久々にヘトヘトになるまで働いた気がするわ。


長すぎるので次回へ続くっ!

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